零式の演劇で大きな嘘からほんの僅かな希望を見せたいのです。現実には無いに等しいであろう希望を掴もうと、手を伸ばしています。掴むためには、その手をまず透明にする必要があり、その透明な手が目に見えたときにはじめて、何かを掴んだ気分になれそうな気がしております。最終的に演出家・役者・観客が、新種の昂揚感・満足感を共に発見することができれば幸いです。
以下、上演履歴・作品紹介
僕の妻は「つぼみ」といった 彼女の肌は 香りとかなんとか 不確かな喜びを守る花ビラの盾
僕は黙って彼女を食事に誘った。 僕は黙って蕾を裂いた。
--- 僕と少女の幽霊は同じモノが欲しかった。 ラムネ売りの少年と、川で溺れた少女の幽霊。少女は少年に取り憑いていた。 少年が死んで、仕方なくラムネ瓶に取り憑いた少女は今、小さな島の、 瓶のリサイクル工場にいた。 「もしも魂がリサイクルできるなら、あの時の返事を聞かせてください」 返事を待ち続ける少女の瓶は、どんな熱されても溶けることがなかった。 ビー玉越しに少女の幽霊が見えるのは、従業員達の噂である。 本公演の「返事」はあっさりと示された天国への階段を、 怪しんで昇らない愛すべきあなたへ送る、挑戦的メタレクイエム。
『カノン』(創作ダンス) パッフェルベルのカノンの音楽にあわせ、電車の中でゆれる女性と少女。客が乗ってきてダンスが始まる。駅員が線路をつくり、向うから、ランドセルを背負った少女が車椅子にのってあらわれる。お辞儀をするとランドセルの中からサクラ吹雪が。初春のご挨拶。